
せっかく旅した思い出の場所を文字で残しておきたい時ありませんか?
でも何から書けばいいのかわからないし、てか自分そもそも文才ないし。(実際僕もそうでした。)
そんな方にむけてこの記事を書いてみました!
想定している読者
- いつか旅行記を書いてみたい方
- 旅の記録を文字で残しておきたい方
- 文章を書くのが上手になりたい方(国内外問わず)

こんにちは!くさばと言います。大学生バックパッカーやってます。
去年、1人で東南アジアと中国をバスと鉄道のみで縦断しました。
現在進行形で、僕もその時の旅の様子を文字に起こしています。(下の記事参照)
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【体験談】中国・東南アジア陸路国境越え(ルート・期間・予算・ビザ・持ち物・注意点まとめ)
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【実話】ラオスで所持金が0になって死にかけた!?ベトナムからラオスを陸路で越える際に知らないといけないこと
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こんな疑問に答えます
- どうやったら上手に旅行記を書けるの?
- 文才のない私にかけるの?
- 旅行記の書き始め・結末はどうすればいいの?

今回の記事は『バックパッカー入門』の15話目の『旅を文字で記録しよう』がテーマになっております。
他のステップは随時更新していきますので、僕のインスタかTwitterをチェックしてください!
バックパッカー入門
- 旅に出る前に
- そもそもバックパッカーとは
- 事前準備をしよう
- 目的地を決めよう
- 予算を決めよう
- 危機管理をしよう
- 旅のテーマを決めよう
- 旅で使えるアプリを入れよう
- 旅の最中
- ビザを取得しよう
- 安宿の見つけ方を習得しよう
- ゲストハウスのルールを知ろう
- メモを取ろう
- 旅中に病気になったら?
- 旅の食事のコツ
- 現地の人と会話するコツ
- 旅が終わったら
- 旅を文字で記録しよう(←今回はここ!)
- 家族・知人に土産話をしよう
- 旅の振り返りをしよう

この記事は、心高社出版の
岳真也著『上手な旅行記の書き方』を参考に自分の知見と共に書きました。
詳細な情報を知りたかったら目次から確認してみてください!
テクニック17個まとめ

17個あるテクニックを5つのジャンルで仕分けるよ
- 旅立つ前
- 旅先での心構え
- 小説の技法を取り入れる
- 書き出し
- 仕上げ
旅立つ前に
ポイント
- スケジュールはラフなものに
- 訪ねる先の「重点」だけは決めておこう
- ガイドブックは単なる参考
①スケジュールはラフなものに
理由
- 型にはまりがちになるから
- はじめから経過や結末が見通せるから
- 意外なことが起こりにくいから
本質
- 読者は普段の生活を離れた自由で非日常なものを期待している
- 成功談や自慢話よりも、失敗談の方が受ける(他人の不幸は蜜の味)
- 予定がラフな方が予期せぬことが起きる可能性が高い

確かに、オチが大体予測できる物語ってつまらないよね。
②訪ねる先の「重点」だけは決めておこう
理由
- 旅のテーマ(=重点)を決めておかないと、行った場所の印象が散漫になるから。
- 旅から戻って結局何も見なかったのと同じような気分になってしまうから。
本質
- 一所一点主義(自分の趣味・趣向に合わせてできるだけ焦点を絞り込む)
- 意外性や偶然性は、旅行記の”味つけ”になくてはならない
- テーマを決めておいた方が読者を納得させることができ、共感も得られやすい

例として、食べまくる旅・歴史遺産を見学しまくる旅などがあるよね。
③ガイドブックは単なる参考
理由
- ガイドブックは旅の独創性をなくしてしまうから
- 失敗談が生まれにくくなるから
- ガイドブックに書かれた内容が頭に染み残り、文体までも似たようなものになりがちになるから
本質
- 旅行記やエッセイなどには、「描写」が加わっていなければならない
- その時のその場の作者の感性を織り込んで綴る必要がある
- むしろ何も知らずに、空白の状態で訪れた方が良い

注意しなければならないのは、旅のテーマに沿った情報は事前に調べておくべきだと著者も言ってるよ。
旅先での心構え
ポイント
- 「観察」こそが原点だ
- メモをとる習慣をつける
- 現地の空気に溶け込もう
- 体当たりの精神が大切
④「観察」こそが原点だ
理由
- 描写には作者の感覚、感性を盛り込むことが必要だから
- 見たものを書き表そうとする場合、脳裏に蘇ってくるから
本質
- ただ漫然と見る(see)ではなく、じっと見つめる(watch)ことが肝心
- 心証を重ねつつ、目の前の光景に目を凝らし続ける
- よく見ることこそが、よく表現することの基本・原点である

自分の心もじっと観察することが重要なんだね。
⑤メモをとる習慣をつける
理由
- メモをもとにあれこれと思い出せるから
- 写真は音や匂いは映らないから
- ビデオも匂いまでは分からず、細かな部分が欠ける恐れがあるから
本質
- その場での自分の思考や感慨をとどめろ!
- 簡単な絵を描いてメモ添えておくのも有効
- 長期にわたる旅は整理のためにも日時や天候などもメモ!

今はスマホのメモアプリが標準搭載されているからそれを活用しよう!
写真を撮る際も位置情報をオンにしておくと撮った場所が保存されるからおすすめ!
⑥現地の空気に溶け込もう
理由
- 旅じたいを楽しくするため
- 地方に独特の方言を覚えてそれを上手く旅行記に盛り込むと、雰囲気が出るから
本質
- 「書を捨てよ、町に出よう」
- 人間の匂いがするところを訪ねよ(市場など)
- 一人一人の人間と交わり打ち解けよ

訪れる国の言語を挨拶程度覚えておくと、向こうの方も喜んでくれるよ!
⑦体当たりの精神が大切
理由
土地の人々と気さくに話をすることによって、旅の奥行きが深まり、より実り豊かなものになるから
本質
- 外国語を話すのに自信がなくても、学校で習った単語をおずおずと並べてみると意外と通じる
- 言葉が通じなかったら、残すはジェスチャー!

英語が通じない国は意外と多々ある。
そういう時はボディ・ランゲージか絵を描いて伝えるしかないね!
書き出し
ポイント
- 材料をしぼりこむ
- 書き出しは「現地」から
- 構成はきちんとさせる
⑧材料をしぼりこむ
理由
- あれもこれも書くと文章が散漫になるから。
- 旅行記にテーマ性を持たせるため。
- 特定の題材に絞りきった旅行記の方が、「何か」が見え、はっきりしてくる
本質
- 数ある旅の出来事のうちのどれを選び、どれを捨てるか。その基準には、自分なりのメーン・テーマを置くと良い
- 自分がなぜ旅に出たのか。あるいはその旅に何を求めようとしたのかを書く
- テーマ性がなければ、作り出せば良い

例えば、下の記事は「世界のコーラの飲み歩き」をテーマにしているよ
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コーラ1本36円!?コーラでアジア9カ国の物価を比較してみた。【写真&感想付き】
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⑨書き出しは「現地」から
理由
- 読む人に興味を持たせ、自分の旅を追体験してもらうためには面白そうなところから入るべきだから
本質
旅の中で、最も自分が感動したところ、印象深い出来事を中心に据える。
そして書き出しの部分でその伏線を張っておくと良い。

具体例が知りたかったら、下の記事もしくは『上手な旅行記の書き方』をチェックしよう!
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【実話】ラオスで所持金が0になって死にかけた!?ベトナムからラオスを陸路で越える際に知らないといけないこと
続きを見る
⑩構成はきちんとさせる
理由
- 作者にとっても書きやすくなるし、読者の方もすんなりと受け入れることができるから
技法一覧
- 起承転結(話のきっかけ→話を展開→話題替え→結論)
- 三段論法(大前提→小前提→結論)
- 序破急(ハジメ・ナカ・オワリの三過程をたどる形式)
- 五部三点説(「発端」「頂点」「結末」の三つの点の間に「上昇部」と「下降部」が入る)

朝日新聞のコラム「こえ」も起承転結で書かれているよ。
起承転結を見分ける練習も勉強になるかも!
小説の技法を取り入れる
ポイント
- 自然(風景)描写で臨場感を
- 人物描写と会話法
- 文飾法を活かそう
- 文章のリズムと文末
そもそも描写とは?
描写:自分が旅先で見聞きした光景や出会った人物をリアルに書くこと
説明文:内容を誤解なく伝えるために余計な修飾語を用いない
描写文:”ふくらみ”や”うるおい”のある表現が使われる
描写は大きく二つに分かれる
- 自然描写(風景描写):見聞きした光景を書く
- 人物描写:出会った人物を書く

2つの描写を詳しく見ていこう!!
⑪自然(風景)描写で臨場感を
理由
読者をその場に誘い、共に旅をしているような気分にさせなければならないから
本質
- 見聞きした光景をリアルに描く(視覚だけでなく、嗅覚や聴覚も使う)
⑫人物描写と会話法
理由
- 作品のドラマ性が上がるから
- その場の雰囲気が表しやすくなるから
本質
作品に登場する人間の顔かたち、服装、表情、仕草、態度などを表す!
(描写のほかにセリフや会話も入れるといい)

会話だけの旅行記もあれば、会話と地の文をミックスさせた旅行記もあるよね
⑬文飾法を活かそう
理由
言葉を効果的に使って的確に表現するため。
文飾法一覧
- 省略法:テニヲハを省いたり体言止め(名詞で文を終わらせる)にすることによって、簡潔で引き締まった印象を与える方法。
例)バナナの皮に滑る父ちゃん。
- 倒置法:主語と、述語や、本来文末に来るはずの動詞と形容詞句を置き換えたりして文章に変化をもたらす方法
例)やられたよ。お前のその想いにな。
- 比喩法:一つの事物を現すのに、違う物を例えに出し、より印象的にする方法。
例)太陽みたいに熱い男
- 設疑法:自分が言いたいことを強調するために、先に疑問文をしつらえておき、注意を引く方法
例)ん??何か臭うな。

4つの文飾法を使うとリアリティが増すな〜。
⑭文章のリズムと文末
理由
リズム感のある文章の方が読みやすく好まれれるから。
本質
- 一文一文短く、歯切れの良い文章を書く
- 特に描写やその場の状況や成り行きを伝える部分は特に意識する
- 時制も過去形だけでなく現在形を使いリズム良くする

どの文も文末が「〜た」「〜だった」で終わるとなんとなく読みにくいよね。
仕上げ
ポイント
- 思想・人生観を盛り込む
- 自分の感性を重んじる
- しめくくりはさりげなく
⑮思想・人生観を盛り込む
理由
作品に深みを与えるから
本質
- 自分なりの思想や人生観、経てきた生活の断面を書きこむ
- ただ自分の頭で考え、心に浮かんだ事柄を素直に織り込む

これらを書くことで、自分色の個性が出た旅行記が書けるね。
⑯自分の感性を重んじる
理由
固定概念や先入観を排除するため
本質
- みずからの眼で見、耳で聞いた事を重んじる
- 自分の感性を何よりも優先させる

素直に感じたままに書いていけば自分もその旅に入り込める気がするよね。
⑰しめくくりはさりげなく
理由
- 作品の余韻を残すため
- それまでの旅の叙述が生き生きとしたものになるから
- 読後の印象を強めることになるから
本質
結論めいた言葉や迫力ある場面は、エンディングの一歩手前に入れたほうが効果的。

仕上げが一番難しいかもしれない。実際に旅行記を読んで見るといいかも!
文才のない人もこの要点を押さえて書けば読み応えある旅行記がかけますよ!
実際に書いてみた

この本を参考に実際に書いてみました(下の記事参考)
「旅をする前に読んでおけばメモもしっかり書いておいたのに!」とちょっと後悔。
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【実話】ラオスで所持金が0になって死にかけた!?ベトナムからラオスを陸路で越える際に知らないといけないこと
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本の紹介(参考資料)
著書
著者:岳真也(がくしんや)
1966年、学生作家としてデビューするが、筆名が示すように生来の旅付き、登山好きで、小説のほか数多くの旅行記を上梓する。
近年は歴史・時代小説に力を注ぎ、なかでも1988年刊行の『吉良の言い分』はベストセラーに。
『上手な旅行記の書き方』プロフィール部分から引用

この本はたくさんの旅行記を引用して分析しているから、具体例を知りたい人は是非チェックしてみてね!